あらすじ
都心西部の高級住宅街で、幼児の連続失踪事件が相次いでいた。
現場の共通点は、必ず近くに「坂道」が存在すること。ネット上では、いつしか一つの都市伝説が囁かれ始める。
「夕暮れの坂道に、子供を攫う、長い髪の女が出る」――人々はそれを「坂女(さかおんな)」と呼んだ。
ドキュメンタリーディレクターの水野は、クルーと共にこの「坂女」と失踪事件の関連を取材し始める。被害者家族へのインタビューで浮かび上がったのは、彼らの多くが伊豆の寂れた港町にルーツを持つという、奇妙な共通点だった。
「あの土地の呪いだ」「榊の血は…」
何世代にもわたる「神隠し」の伝承。
水野たちは、全ての謎の答えがその港町にあると確信し、禁足地とされる『御子神神社』へと向かう。
これは、真実を追ううちに、自らが「記録」される側になってしまったジャーナリストたちの、取材記録である。