あらすじ
結婚してから五年、夫は私のことなど一度も見ようとしなかった。
彼の心には、幼い頃に引き裂かれたという初恋の令嬢がずっと住み続けていたからだ。
「君には申し訳ないと思っている。だが、私の心は彼女のものだ」
そう言って家庭を顧みない夫に、私はただ黙って尽くしてきた。
そして今日、ついに彼の初恋相手が見つかったと報告を受け、私は満面の笑みで離縁届にサインをした。
「おめでとうございます!これでようやく、あなたも私も自由の身ですね!」
清々しい気持ちで屋敷を出て、実家の商会で新しい人生を歩み始めた私。
しかし数ヶ月後、なぜかやつれた顔の元夫が訪ねてきた。
「君がいないと、何もかもうまくいかないんだ。頼む、戻ってきてくれ」
申し訳ありませんが、お断りさせていただきます。