あらすじ
選ばれなかった側の物語。
一度『そういう奴』だと断罪されれば、どんな言葉も意味をなさない。
事情を話す機会さえ与えられず、一方的に全てを奪われた。
冤罪で大学からはじき出され、行き着いたのはオープニングスタッフ募集のコンビニ『デイリー100』。
ここが最後の居場所のはずだった。
だが、理不尽な敵意と、暴力的なまでの侮蔑が待ち受けるそこは、場所を変えただけの地獄だった。
「お前が学生気分で感傷に浸ってる間も、こっちは時給を払ってやってんの」
「使えねえ」
「死ね、カス」
何を言っても無駄だ。俺の言葉など、どうせ誰も聞き入れやしない。
だからもう誰も信じない。何も期待しない。
そうやって心を殺した俺の前に、彼女は現れた。
「……大丈夫?」
元彼女のせいで、憎悪と嘲笑しか向けられてこなかった俺に。
どうしてキミだけはそんな優しい目を向けるんだ?
――幸村陽菜。
これは、全てを失い、誰にも信じてもらえない男が、たった一人の少女との出会いをきっかけに、理不尽に抗う逆転劇。