あらすじ

東西南北と、四つの国が浮かぶ帝国がある。各国では、様々な問題が浮上してきていた。 この国々を創造した神は、大祈祷師に大神社をそれぞれに創造し、各国の怨霊に関する治安を守らせた。 そして、神の子である霧雨(きりさめ)という男児を創造し、南の国へと送り出した。 霧雨は大祈祷師と能力はあまり変わらないが、この帝国全体を平和に保つのに重要な役割を果たすと神は考えて創造し、帝国へと生み落とした。 南の国の大祈祷師は、神と大祈祷師が集まる集会にて霧雨の存在を知っていたので、大事に育てる。霧雨は期待に応えたかのように、品行方正で見目麗しい青年へと育ち、また霊力も神の子にふさわしく、ふんだんにあった。 一方で、人間たちは神が作った東西南北の四つの国で、人間らしく自由気ままに自分たちの欲望に忠実に生きていた。 深夜という若者がいた。深夜は天涯孤独で治安の悪いゴロツキ街で生活していた。そこを王宮剣士である達仁に見初められ、剣術の稽古をつけてもらい、年頃になったら王宮剣士として活躍した。そして花蓮という酒場の踊り子と結婚し、夕夜という息子が産まれる。深夜は生活が安定しているにもかかわらず旅に出てしまう。 取り残された花蓮は達仁と町の人々と協力して子育てをしてゆく。 夕夜は自分のことは自分でできるくらいには育ったが、まだまだ子供だ。そんな時、町の祭りの日に、怨霊が国を襲い、国は壊滅し、達仁も花蓮も亡くなってしまう。 運よく大移動札(国と国の間はこの大移動札を使う。とても高価で大祈祷師にしか作れない)を手に入れていた夕夜は、国を一瞬で出ることができて助かる。 それから人食い種族のいる国へと移動してしまい、あやうく食べられそうな危険があったが、どうにか生きのびる。そして、再び大移動札を運よく手に入れて、違う国へと移動する。今度の国は比較的に平和で、そこでほぼ自給自足でのんびりと過ごし、青年期を迎える。いい加減に飽きてきたので、再び移動札にてまだ訪れていない国へと向かった。 そこで、大祈禱師と霧雨に出会う。 夕夜と霧雨は大祈禱師から他国の怨霊退治を命じられ、二人で共同生活、訓練を行ううちに仲良くなってゆく。修行、各国の怨霊退治を通して惹かれてゆく二人。 各国の怨霊は二人によって無事に退治され、他国の大祈禱師も正気に戻り、復興を遂げてゆく。 互いの気持ちを認め合い、共同生活を続ける二人。けれども神の子と人間である二人には、寿命の違いというどうにもならない壁があった。 霧雨は夕夜の存在をいつまでも感じていたいと思い、夕夜に数人の人間女性と結婚してもらい、たくさんの子孫を残してもらった。やがて夕夜は寿命にてこの世から去るが、彼が残したたくさんの子孫に囲まれて霧雨はまだまだ続く己の生活を続けてゆく。

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カクヨム
カクヨム2025/10/04
  • 現在の作品深まってゆく夕と霧雨