あらすじ
生まれつき「赤」が見えない少女、白鷺ユイ。彼女にとって世界は、色彩の喧騒から隔絶された「静かな」場所だった。だが、その静寂は一枚の不気味な絵画によって破られる。
ユイが引きずり込まれたのは、人の感情が「色」となり、それを喰らう異形が跋扈する荒涼とした異世界――【色の檻】。
色を持たないユイは「感情のない者」として異形に狙われるが、死の淵で彼女の感覚は変質を遂げる。見えないはずの色を「音」として聴き、「匂い」として嗅ぎ、「痛み」として感じる、禍々しくも強力な異能へと覚醒していく。
なぜ世界は歪んだのか? 色を喰らう異形の正体とは? そして、自らの過去に隠された母の記憶とは――。
これは、自らの“欠落”を武器に変え、世界の深淵に隠された巨大な謎に挑む少女の、孤独な闘いの記録。
感覚が反転するサイコロジカル・ホラー開幕。