あらすじ
広告代理店で働く仕事一筋のアラサー女子・葉月美桜。彼女の前に突きつけられたのは「三十歳までに結婚しなければ、実家の老舗和菓子屋は人手に渡る」という祖父の遺言だった。崖っぷちの美桜に手を差し伸べたのは、社内で『氷の王子』と噂されるクールな年下後輩・一条蓮。「僕と契約結婚しませんか?」――利害一致で始まった、期限付きの偽りの夫婦生活。しかし、同居するうちに見えてきた彼の意外な素顔に、美桜の心は揺れ動く。料理上手で、猫が好きで、夜中に一人でピアノを弾く彼。契約違反だと分かっているのに、この温かい日だまりのような時間に、いつしか本気で惹かれていた。これは、氷のように冷たい契約から始まる、不器用で甘い、とろけるような恋の物語。
【登場人物紹介】
◆葉月 美桜(はづき みお)
本作の主人公。28歳。広告代理店『アーク・クリエイト』で働くキャリアウーマン。仕事に情熱を燃やすあまり、恋愛は後回しにしてきた。実家は老舗和菓子店『花月庵』。祖父の遺言により、結婚相手を探すことになる。真面目で少しお人好しな性格。
◆一条 蓮(いちじょう れん)
美桜の会社の後輩。25歳。誰もが見惚れる美貌と、完璧な仕事ぶりから『氷の王子』と呼ばれている。感情を表に出すことが少なく、プライベートは謎に包まれている。親からの干渉を避けるため、美桜に契約結婚を持ちかける。
◆橘 圭一(たちばな けいいち)
美桜の大学時代の先輩で、初恋の相手。海外赴任から帰国し、美桜の前に再び現れる。爽やかで社交的な性格で、美桜に積極的にアプローチする。
◆相川 志穂(あいかわ しほ)
蓮の大学時代の元恋人。プライドが高く、蓮との復縁を望んでいる。美桜と蓮の関係をかき乱す存在。