あらすじ
【全57話-完結予約済】
異能。それは力ではない。
情報であり、構造であり、感染する“記憶”である。
2031年の異能パンデミックは流通と記録を断ち切り、食文化すら途絶させた。
卵や砂糖の甘味は残っても、「プリン」という記憶は断片的な紙片や映像にしか宿らない。
市民が失われた文化を求めるのは懐古のためではない。
「我々はいまだ人間らしい共同体である」と証明するための営みである。
なぜなら異能は宿主の行動や人格を変容させる存在であり、
文化の再構築は「人間らしさを保つ努力」の形を取らざるを得なかったからだ。
便利さのために異能を濫用すれば「誰にでも作れる文化」は失われる。
だからこそ学生たちは異能を補助にとどめ、
失われた日々の象徴としてカラメルプリンを復元しようとする。
味を探ることは、人間性と記憶を取り戻す試みそのものなのだ。
この物語は、異能が力ではなく社会的資源として扱われる世界で、
人々が人間性を再確認するための文化再生の記録である。
■ 世界観だけ先取りで見たい方向け
https://kakuyomu.jp/works/16818622177109669017
■ 世界観共通作品
https://kakuyomu.jp/users/kkms_tech/collections/16818622177109786463