あらすじ
高校の社会科教員として働いていた主人公こと|柏田《かしわだ》|銘斗《めいと》は、校舎に侵入してきた不審者の凶弾に倒れた。
「もし、次の人生があるんだとしたら、できるだけ自分を大切にして生きたいな……」
気が付くと主人公は異世界に転生していた。
それも|九七式中戦車《チハ》として。
「ここはメトシェラ王国の首都に続く街道です。」
困惑する主人公にそう告げたのは、自らを召喚者と名乗る少女、シェシア・クラディアン。
彼女は主人公に「国家存亡の危機に瀕している王国を帝国の侵略から助けて欲しい」と願った。
「……わかった。やるだけやってみる」
帝国の規模や王国の置かれた状況など詳細な事は分からなかかったが、なんせ体が戦車である。
それも対歩兵を念頭に計画、設計された|九七式中戦車《チハ》であり、剣や魔法といった物がありふれている異世界なら敵う者はいない。
「そういえば、名前はなんと言うんですか?」
名を聞かれた主人公は迷った。
かつて生きていた世界の名で生きるか、はたまたこの世界では全くの別人としての名を持って生きるか。
「──」
数十秒ほど考え、主人公は結論を下す。
「僕は……僕の名前はチハ。チハだ。」
この世界で僕は新しい人生を進むんだ──と。