あらすじ

雲雀の声は、いつだって澄んでいる。どんな時代でも、ありのままで鳴いている。 ドロドロとした人間の醜さを、面倒くささを、癒やすかのように。悩んでもしょうがないのだと、笑い飛ばすように。 だが、考えるのをやめられないのが人間の性。悩んでも、苦しくても、馬鹿らしくても、お前は人間だ。それ以上にも、以下にもなれぬ。あえぎ、あがき、もがいた先にあるのは、いったい何なのか? 『七光り』の烙印と『かつての栄光』の間で揺れ、自己否定に走るませた中学生・海吏は、己の筆にその激情をのせることを趣味としていた。 そんな彼はあるとき、執筆のため一人で訪れた山で、雲雀が描かれた美しい栞を拾う。何気なく読んでいた途中の本に挟むと、彼はいきなり、その世界に飛ばされた。 そこで出会ったのは、彼と同じように悩み、もがき、あがいた人々の軌跡。物語という、決して変えられぬ運命の中でいきる人々の美しさに魅せられながらも、彼は『人間』への絶望を止められない。 不思議な栞は、彼をどう変えるのだろうか。

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小説を読もう2025/09/05
  • 現在の作品雲雀の声