あらすじ

【遠くから呼ぶ聲】 雨の日だった。路彦は『遠くから呼ぶ聲』を聴いた。 路彦は、次なる跳躍台が欲しかった。 夜のハイウエイを 中古のキャンピングカーで三人旅が、始まった。 長崎から千百キロ、能登半島を目指す。 そこには寺田路彦(みちひこ)のまだ見ぬ姉(異母姉弟)がいる。 旅の三人は路彦、里村くん、それにヤーシャンだ。 車外の闇が仄白い光の輪に包まれては、 後方へ後方へと消えてゆくのと逆に、 過去が次々と手繰り寄せられ蘇る。 能登への道に連なる出来事への、路彦の回想は続く。 マーシャンのこと、自分のこと、雪山で遭難死した父のこと、 母のこと。里村くんのこと。妻・秋子のこと。 いよいよ能登に到着。 そこで待っていたのは……。 そして、車のナビを帰路にセットした。 里村くん、ヤーシャンは、ほんまもんの世の中 (暗黙の了解で成り立った虚構社会だが) へ二人でゆくことを決めた。 春まだ冷たい空の向こうから、 巫女鈴の音が聞こえてきた。

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小説を読もう2025/09/05
  • 現在の作品遠くから聴こえる聲