あらすじ
大学での「工房(アトリエ)」での実績が人生の全てを決める、超・魔法学歴社会。
良い大学、良い研究所、良い工房に入り、一流工房へ就職することこそが、この時代の魔術師の至上命題とされていた。
そんな競争社会の片隅に、就職実績ゼロ・人気ゼロ・廃止寸前の最底辺工房『基礎魔法《マテリア》』があった。
そこに新任の筆頭教員としてやってきたのは、アイン・クラウゼル。魔術師ランクは下から四番目の「識者」、挨拶は三秒で終わり、授業の半分は昼寝という、やる気の欠片も見当たらない男だった。
「なぜ、あのような方が…」
集まった生徒は、エリート街道から外れた訳ありの貴族令嬢や、落ちこぼれの烙印を押された者たちばかり。当然、彼らはやる気のないアインに反発し、工房は空中分解寸前に。
しかし、エリート学生たちが起こすトラブルや、学内で発生する不可解な魔法事件に生徒たちが巻き込まれると、事態は一変する。
「あー…面倒だが、仕方ない。ヒントだけなら、くれてやる」
退屈そうに呟くアインの口から語られるのは、誰も気づかなかった事件の真相と、魔法の本質を突く的確すぎる指導。彼の異常なまでの洞察力によって、落ちこぼれたちは次々と難事件を解決し、その実績は、どんなエリートの経歴書よりも輝く「最高の就活ポートフォリオ」となっていく。
これは、やる気ゼロの天才教師に導かれた落ちこぼれたちが、魔法社会の謎を解き明かしながら、学歴主義の常識を覆していく――魔法学園・逆転就活ミステリー。