あらすじ
王城の大広間。
煌びやかなシャンデリアの下、社交の華やかな場に似つかわしくない冷たい声が響いた。
「リディア・フォン・アルベール! お前との婚約は破棄する!」
その声の主は、王国の第一王子にして私の婚約者――エドワード殿下だった。
ざわめく貴族たちの中で、私は唇を噛みしめる。
心臓が冷たい手で掴まれたように締め付けられるのを必死に隠しながら、静かに顔を上げた。
「……理由を、お聞かせいただけますか」
私の問いに、エドワード殿下は嘲笑を浮かべる。
「理由? 簡単なことだ。お前は役立たずだからだ」