あらすじ
紅音【くおと】は物心つく頃には、華族の婚約者が用意された。
母は、娘が子を産むための道具となってしまうことを嘆く日々。
だが、紅音は華族に嫁ぐことで、母を笑顔にできると信じ続けてきた。
婚約者に嫌われないように、どんなことが起きても何があっても耐え忍んできた。
自分の部屋に戻る途中に、書生の花里晴馬【はなさとはるま】と出会ってしまった紅音。
書生が夜更けに屋敷へと戻ってくるのを見て、遊ぶ自由があるのは羨ましいことだと皮肉めいたことを口にしてしまった紅音。
彼の怒りを買ってしまったと焦る紅音だったが、晴馬は紅音の首筋が血で汚れていたことに気づく。