あらすじ

蓬黎朝の宮廷――紫の簾に隔てられた内廷に、秋月麻乃は薬局仕として置かれた。彼女の特技は、人の体や薬、そして痕跡から真実を見抜くこと。 ある晩、若い側室が“密室”の浴槽で紅く染まった水に沈んでいるのが見つかる。表向きは水死。しかし体表の斑点や藻屑、浴槽に残る微量の砒素……麻乃の観察眼は、事件に不可解な痕跡があることを示していた。 現場に残された金の封蝋付きの紙片――それは詩の形をした謎の文書。「夜は薬を隠し、朝は嘘を裂く。貴女よ、黄昏を見よ」とだけ記され、差出人は“詠み手”と名乗る正体不明の人物だった。 麻乃は論理と薬学で事件を紐解き、宮廷に渦巻く恋情や権力争いを見抜いていく。しかし詠み手の詩はさらなる疑問を投げかけ、魔術なのか人為なのか、真実は揺らぎ続ける。 果たして麻乃は、紅に染まる宮廷の嘘を暴き、真実を手にすることができるのか――。

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小説を読もう2025/09/05
  • 現在の作品黄昏薬師と紅の詩――宮廷に潜む嘘を解く少女