あらすじ
これは、言葉が世界を改変し、記憶が現実を定義する、少しだけ歪んだ現代の物語。
言無幻(ことなし・げん)。彼は、人々の記憶の矛盾に巣食う怪異『偽憶霊』を、超能力でも武力でもなく、ただひたすらに磨き上げた「言葉」と「論理」だけで祓う、『語部機関』最強の掃除屋。通称「詭弁師」。
「傑作は喰われやすい。駄作でいることこそ、幸福なのだ」
そう嘯く彼の前に、一人の少女が現れる。白姫詩織(しらひめしおり)。
輝かしい受賞歴、感動的な友人とのエピソード、非の打ち所のない美貌。彼女の人生は、誰もが羨む「完璧な物語」そのものだった。
しかし、彼女の依頼は常軌を逸していた。
「どうか、私の人生を、ありふれたつまらない物語に書き換えてください」