あらすじ
雲海に浮かぶ都市アウル。遺失物収集局に勤める二人――きれいに整えずにはいられない清掃術師・一葉と、どんな現場も工程表で最適化する実直な係員・結人は、翻訳耳飾りや囁き羽根ペン、手紙鳩、封印壺、運命糸診断機……“持ち主の想いに反応する”魔道具の騒動を笑いと礼儀で解きほぐしていく。仕事は息ぴったりなのに、恋だけはすれ違い。誉める→頼む→感謝するの声かけ三段活用、半歩の安全距離、掲示板の“事実共有”、星シールの仮保存――二人の毎日は、角を磨きすぎないユーモアで回り続ける。
やがて結び灯祭の運営責任者に任じられた二人は、雲の道を灯で縫い上げる大仕事に挑む。匿名の英雄騒ぎ、診断機の“業務紐”判定、封印壺の共同声明……数々の事件を乗り越え、最後は「本番は相手の眼を見る」原則のもと、最適化を手放して“手を取る”決断へ。