あらすじ

かつて“湧名村”と呼ばれた山間の集落――現在は市と合併し「湧名地区」となったその地には、村人すら口にしたがらない古いしきたりがあった。 それは村はずれに佇む廃屋「山本家」にまつわるもので、「三代祟られる」「骨を封じた家」として代々ひそかに語り継がれてきた。 夏休み、都会から二人きりで祖父母の家を訪れた兄弟・直哉と悠斗。地元の友人・啓太、そして警察官の父の転勤でこの村に越してきた少女・詩織とともに、彼らは肝試し半分でその廃屋を訪れてしまう。 そこで目にしたのは、封じ札、結界の縄、そして扉に釘で打ち込まれた「人骨」――。 それは触れてはならぬ“封印”だった。 やがて四人はそれを境に、「見える体質」――すなわち、**“呼ばれる者”**となってしまう。体調不良、黒い痣、夢の中でささやかれる「骨を返せ」の声…… 異変はすぐに日常を蝕みはじめる。 祖父母の導きで訪れた神社の神主・葛葉から明かされたのは、村に伝わる“骨封じ”の禁忌と、それを受けた者に課される厄払いの修行だった。 四人は毎年夏の終わりに滝行を行い、護符を身につけ、精神を鍛えることで、己の中に“霊的な結界”を築かねばならないという。 ――それが叶わぬ場合、二十歳を迎える頃、封じの力は消え、祟りは再びこの世に現れる。 彼らはやがて成長し、それぞれの道を歩み始めるが、20歳という期限が近づく中、かつての“封じ”が、再び扉を開け始める。

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小説を読もう2025/04/25
  • 現在の作品骨封じの家から始まる怪異譚