あらすじ
主人公ワルダは白波家の飼い猫だ。田舎で平凡な毎日を送っていた白波家だが、ある日突然大黒柱の父キヨシが死んでしまう。実はそのキヨシは内緒で小説を書き残していた。妻のカナコ、子供のタケシとノッコ兄妹の家族会議の末、死んだキヨシに代わり猫のワルダ名義でコンクールに応募することになる。時は過ぎ、小説の事など忘れかけていた頃、白波家に一本の電話が入る。出版社からの電話だった。やってきた営業マンはフルタと名乗り、白波家に出版が決定した事を伝えた。そしてフルタのすったもんだはあったが小説は見る見る売り上げを伸ばし、やがて白波家は東京へと招かれることになる。初めて見る東京に目を丸くする白波家だったが、フルタは構わずテレビや雑誌の仕事を次々に押し込み大忙しになってしまう。気がつけば作家白波ワルダはすっかり大スターになっていた。町に帰れば日本中からファンが押し寄せ、町の人や猫たちも町おこしと称してワルダを担ぎ上げ、今まで平穏だった町が一変して大賑わいになってゆく。そんな中、鼻を高くするワルダが仲間猫たちに失言をしたことから不穏な空気になる。そして白波家の人間たちもなぜか町の人から避けられていると感じるようになり、家族は突然のフィーバーが町にとって迷惑になってしまった後悔するようになっていた。そんなある日、白波家は町内会長のサナギヤマに町の公園に呼ばれた。緊張しながらやって来た公園ではまさかの光景が待っていた。そしてさらにその先で待っていたのはワルダの夢の終わりで、つまりワルダ本人さえも知らなかった本当の正体が待っていた。