あらすじ

『魔の山』

高地の空気は 薄く
時は 雪のように溶けてゆく

温度計の赤い線
脈拍の鼓動
すべてが 命の残響

食堂の笑い声の奥で
死は静かに席を占め
恋は仮面舞踏のように
熱と幻をくれる

啓蒙の声は光を呼び
信仰の声は闇を讃える
だが青年の胸を占めたのは
ただ一人の瞳の色

七年は 七日よりも短く
愛は 死よりも長く
雪に埋もれた名を呼びながら
彼は山を下り 戦の轟きへ

――魔の山よ
おまえは墓標ではなく
愛と死を量る 巨大な時計

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アルファポリス
アルファポリス2025/09/03
  • 現在の作品『魔の山』