あらすじ
「お守りします。この命にかえても──」
幼いあの日、ひとりの少年が告げた言葉。
その響きだけが、王女マリエルの胸に今も残っている。
顔も、名前も、記憶からはこぼれ落ちて。
それでも彼女の護衛に選ばれたのは、あの少年だった。
彼はずっと覚えていた。
彼女はずっと忘れていた。
それでも、ふたりの心は同じ願いを抱いていた。
「あなたのそばにいたい」と。
立場も、記憶も、国の未来すらも隔ててゆく。
けれど、ふたりの運命が動き始めるとき、忘れられた誓いがふたたび息を吹き返す。
王女と騎士が紡ぐ、甘く切ない恋の物語。
最後に待つのは、確かな幸福。