あらすじ
現代で陶芸を学ぶ織田藍は、工房の窯事故に巻き込まれ、目を覚ますと陶土が広がる異世界の小村にいた。そこは「焼くことで命を安定させる」という窯神信仰の国。しかし、長年の戦乱で窯技術は失われ、陶器は高価な贅沢品となっていた。
藍は小さな工房を開き、陶碗や壺の修理から薬瓶、水受け、耐火煉瓦まで手がけ、人々の暮らしを少しずつ変えていく。その技術と真摯な姿勢は、貴族や領民、商人の目を引き、やがて国の文化や窯職人育成にまで影響を及ぼす。
さらに藍は「土の記憶」に触れ、古の秘密や忘れられた歴史を知ることになる——日常の温かさと、職人の熱、異世界の謎が交錯する、ほの甘く熱いクラフト青春譚。