あらすじ
飢饉と貧困が人々の心を蝕み、「鬼」が跋扈する時代。
桃から生まれた少年、桃太郎は、愛する村を救うため、鬼退治の旅に出た。
しかし、鬼ヶ島で彼が見たのは、想像とはかけ離れた真実だった。
彼が信じていた「正義」は脆くも崩れ去り、桃太郎は罪なき人々を斬ってしまった後悔に苛まれる。
絶望の淵で、彼は気づく。
本当の敵は、鬼ではない。この世に蔓延る不条理な社会そのものだ、と。
やがて桃太郎は、武力で天下を獲る織田信長や豊臣秀吉の影となり、歴史の裏側から戦乱の世を終わらせることを決意する。
これは、誰も知らない桃太郎の物語。
人々を救うため、自ら「鬼」となり、理想を捨てて理想を守ろうとした、一人の男の生涯を描く。