あらすじ
『紫電一夕《しでんいっせき》』。
緑豊かで広大なこの国での今の困り事は、貴族でありながら先祖たちが代々守って来た石城と共に貴族としての役目も放棄しては市民に迷惑をかける一部の貴族たちの存在であり、また、後継者がおらず、見るも無残に朽ちていく立派な石城に棲まう魔物たちの存在であったそうな。
パン屋を営む庶民の義両親に拾われてから、パンに魅了され、パン屋の後継者になる事しか考えられなかった義仁の前に現れたのは、義仁の祖父であり、『向日葵の石城』の城主に仕えていた執事の澄明であった。
わたくしと共に『向日葵の石城』を護ってくださいと澄明に乞われた義仁は、義両親の、義妹の、義弟の強い後押しの下、『向日葵の石城』の城主になるべく、貴族として日々奮闘する事になったのであった。
「拝啓、親愛なる義家族へ。人格が変わる人狼の澄明と、魔法を使うとすぐに眠ってしまう人魚の翠巒と、暴走してしまう人竜の火畋と、日々賑やかに暮らしている。時々、しょっちゅう、面倒事に巻き込まれているような気がするが、『向日葵の石城』の城主になるべく、俺は頑張るよ。『お兄ちゃん。私、一度でいいからお城に住んでみたいなあ』。義妹のそんないじらしい願いを叶えるために! って、思ってたけど。は? 城の一年間の維持費だけで五千万? パン屋の年収十年分じゃねえか!? うん、やっぱ、貴族辞めてパン屋に戻るわ」
(2025.9.11.セルフレイティングなしでしたが、残酷描写と暴力描写を加えます)
【登場人物】(2025.9.17. オールメンバー、だと思います!)
〇義仁(よしひと)
十八歳(男性)(人間)(貴族)
パン屋兼『向日葵の石城』の城主
〇澄明(ちょうめい)
十八歳(男性)(人狼)
『向日葵の石城』の執事
〇翠巒(すいらん)
三十歳(男性)(人魚)
王家お抱えの写真家
〇火畋(かがり)
二十五歳(男性)(人竜)
『薔薇の石城』の城主
〇実(みのる)
百歳で永眠(男性)(貴族)
義仁の祖父にして、『向日葵の石城』の前城主
〇阿食(あぐい)
年齢性別不詳(リビングアーマー(自らの意思で動き回る鎧))
ドラゴンハンターの亡霊
〇黒桜(くろえ)
三十歳(男性)(人間)(王族)
警備隊の一団である魔物討伐隊の隊長、『秋桜の石城』の城主
〇神冥(かぐら)
十五歳(男性)(人間)(貴族)
『蒲公英の石城』の城主
〇空仙(くぜん)
二十五歳(男性)(人間)(王族)
薬師兼『水仙の石城』の城主
〇凌久(りく)
五十歳(男性)(人間)
『紫電一夕《しでんいっせき》』の国王
〇偉華(みはる)
二十歳(男性)(人狼)(貴族)
『水泡の石城』に棲む
〇仁華(にけ)
百歳(男性)(吸血鬼)
『水泡の石城』の城主
〇澪(みお)
四十五歳(女性)(人間)
義仁の義母にして、パン屋「ひまわり」の共同店主
〇悠真(ゆうま)
四十七歳(男性)(人間)
義仁の義父にして、パン屋「ひまわり」の共同店主
〇凪(なぎ)
十五歳(男性)(人間)
義仁の義弟にして、国立学校五年生
〇心晴(こはる)
十歳(女性)(人間)
義仁の義妹にして、国立学校一年生