あらすじ
平凡な男子高校生である本条千景は三人の美少女に囲まれていた。
病弱で儚げな深窓の令嬢――周防有寿。
学校一のトラブルメーカーで魔法研究部の部長――桜永那。
ミステリアスでスポーツ娘なクラスメイト――近衛蛍。
目立たない生徒の一人に過ぎなかった千景が、学校内に名前が知られて嫉妬の視線に晒されるようになった切っ掛けは、彼の持つ大きな秘密が起因していた。
千景の秘密、それは異世界で魔法使いとして生きた記憶が持っているということだ。両親や友達に話を聞いても、本やインターネットで調べても同じように記憶を持つ人物は見付からず、流行りのネット小説で「異世界転生」という概念を知って、自分の身にも同じようなことが起きたのではないかと考えるが、物語とは違って何かが起きることもなかった。
平穏な日々が続いていたが、目の前で車に轢かれそうになった女子生徒を助けるために止むを得ず魔法を使用したことで千景の平凡な日常は終わりを迎えた。
助け出した女子生徒――周防有寿はこの世界では発症する筈のない『魔素欠乏症』を患っていたのだ。思わぬ異世界の記憶との結び付きに戸惑う中で、魔法を目撃した魔法研究部の部長――桜永那からの熱烈な部活勧誘が始まり、原因不明の言語障害を抱えるクラスメイト――近衛蛍からは魔法なら治療できるのではないかと迫られる。
誰もが羨む学校生活を送る中で、千景は少しずつ二つの世界を巡る陰謀と自分自身の正体に迫っていく。