あらすじ
──ラピス・シャルルは、私が愛読していた小説に登場する伯爵令嬢だ。
小説のネームドキャラの中で唯一死亡する、という悲惨な役回りであるラピス。そんな彼女に転生してしまったのが現状だが、小説と同じ運命だけは絶対に辿りたくない。
第二の人生も若くして命を落とすだなんてまっぴら御免。
私は死の運命を跳ね除けるため、わずか五歳で鍛錬を開始し、素質のない魔法を切り捨ててフィジカルが物を言う攻撃を極め、生き延びるために戦う術を身につけた。
前世からの推しであるレイゼル、ヒロインのエマと仲良くなり、ひとりぼっちを脱したところで、王太子アステル殿下とエンカウント──小説の登場人物たちが着々と揃っていく中で、とうとう、ラピス・シャルル死亡イベントがやってくる。
五歳から始めた生存作戦が実を結び、私は見事、命の危機を跳ね除けた。
……けれど胸を撫で下ろしたのもつかの間。ヒロインの恋がなかなか始まらなかったり、公爵令息が鬱陶しくアプローチを仕掛けてきたりと、小説のシナリオから外れた予想外の出来事が次々起こる事態に。
その上、仲が深まったと思っていたレイゼルには、何やら隠し事があるようで──