あらすじ
現代版『ハックルベリー・フィンの冒険』
川は夜を映し、
ビルの灯が星のようにまたたく。
ぼくは捨てられたコンテナの影で、
自由という名の鍵を探した。
ジムは遠い国から来た青年。
誰にも知られぬ声を胸に抱き、
明日へ続く道を探していた。
ふたりは舟を編み、
川の流れに身を委ねた。
都市の雑音から遠ざかるたび、
夜風はやさしく背中を押す。
差別と嘘と追跡の網は
いくらでも張り巡らされるけれど、
焚き火の火の赤さと、
笑い声の温かさだけは奪えない。
ぼくたちは知った。
自由は逃げることじゃなく、
互いを選び続ける勇気の中にある、と。
そして夜明け。
舟の舳先に差す光が、
まだ見ぬ未来を指し示していた。