あらすじ
貴方のためを思うなら、私はここにいてはいけない。
私の生活ががらりと変わったのは、きっとこの時から——。
ルアリナ・エバンス子爵令嬢、私には、最愛の婚約者がいる。
名前はセシル・カルディエン皇太子。
“美しく、聡明。そして皇太子の愛を一身に受けている女性”
そのすべてが私を際立たせていたが、それがまた私を孤立させていた。周囲の貴族の女性たちは、彼女の存在に嫉妬し、また疎ましく感じていた。
セシル様がくれる愛と温かさは、私にとって光そのもの。
だが、その幸せな時間も束の間、幸せは突如として崩れ去る。
私はセシル様とのデート中になぜか出てきた魔物によって深刻な怪我を負う。
セシル様は命を懸けて彼女を守ろうとしたその時、私はある事実に気づく。
自分の身分が、セシル様にとって重荷となり、周囲の反感を買う原因となっているのではないかと。
もうセシル様に、迷惑をかけたくない。
そう思って、私は自分の存在をこの世界から消した。
傷を負い、命が危険にさらされていた私を救ったのは、魔法使いの親子、フィアナとカトレアだった。二人は深い森の中にある“白霧村”別名、魔法使いの村で暮らしており、魔法使いとしての能力を駆使してルアリナを治療した。
そしてフィアナに言われた衝撃の事実。
「ルアリナ、貴女は女神アルテイアの生まれ変わりよ」
私は自分が選ばれし存在であることを知らされたのだ。
女神アルテイアは、帝国に危機が訪れるたびに再び生まれ変わり、世界を守る使命を与えられるのだという。
つまり帝国に危機が訪れているということだ。
それぞれの想いが葛藤する中、ルアリナは使命を果たすことができるのか。
そしてセシル様との離れ難い運命を、どう乗り越えて行くのか。