あらすじ
五年生の葵は、転校したばかりの学校でまだ友達ができずにいた。
そんな葵の前に現れたのは、同じクラスの美空と湊。二人は不思議な言葉を口にした。
「秘密結社お助けクラブに入らない?」
怪しげな名前に思わず断ってしまった葵だったが、ある日の忘れ物をきっかけに、そのクラブが本当に“困っている人を助ける活動”をしていると知り、加入を決意。
放課後の倉庫でひっそり集まる三人は、依頼を受けては作戦を立て、誰かのために力を尽くしていた。
大事な物をなくしてしまった子。
行事の練習がうまくいかずに悩む子。
小さな声で「助けて」と伝えてくる子。
一つひとつの依頼に向き合ううちに、葵はただ受け身で過ごしていた学校が少しずつ色を変えていくのを感じ始める。
人を助けるってどういうこと?
仲間と支え合うってどんな気持ち?
秘密結社お助けクラブは、葵にとって“ただの秘密”ではなく、“居場所”へと変わっていく。
けれど――秘密を守ることは簡単じゃない。
活動を知られたらどうなるのか。
助けようとしたことで、思わぬ問題が広がってしまうこともある。
それでも葵は一歩を踏み出す。
誰かの「困った」を放っておかないために。
仲間と共に、時に失敗しながらも「助けたい」という気持ちを抱えて走り続ける。
――秘密結社お助けクラブ。
それは、学校の片隅にひっそりと存在する、心をつなぐ小さなチーム。
勇気を出して扉を開けたとき、葵の新しい物語が始まったのだ。