あらすじ
小説家を目指していた小学六年生の落葉灯露唯(おちば ひろい)は、ある理由から小説を書くことをやめてしまった。
ところがある夜、ヒロイが書いた小説のキャラクターが現実世界に現れる。
ヒロイは『小説家』と呼ばれる特殊能力を持った存在で、自分で書いた小説を具現化することができるらしい。
そこに誕生した世界は、創った人間が心から望む、理想の世界。
だけど世界が生まれた瞬間に、そこにはもう一つ生まれるものがある。
デッドライン――意味は、〆切。
ここでの意味は、文字通り「死の一線」。
デッドラインを越えても完成しなかった物語は、消滅し、二度と誰にも届かない。
互いに傷を抱えた小説家と編集者はそんな世界の中で出会い、小説を書き上げるため奔走する――
ハッピーエンドを掴み取れ。きみの世界を守るために。
「私はやっぱり……小説が、書きたい!」
小説家の魂と、編集者の叫びと、そんな二人が世界を抱きしめるまでの、無限の愛の物語。
すべては、最高の作品をきみに届けるために。
私は、書くことが大好きだ。
あなたが生きる、この世界が大好きだ。
https://kakuyomu.jp/works/16818093080047734715を大幅に加筆修正したものになります。
(前作はカクヨム甲子園向けの短編ver、今作はつばさ文庫向けの長編verです)
《コンテスト用あらすじ》※ネタバレを含むため、読了後推奨
小学六年生の落葉灯露唯は小説家になるのが夢だったが、両親に「小説家を目指すなんて可哀そう」と言われ、小説を書くことをやめていた。
ところがある夜、ヒロイが書いた小説に出てくる海賊のキャラクターと空飛ぶ海賊船が現実世界に現れる。
翌日ヒロイは、学校一の不良・月垣零に、自分は『小説家』と呼ばれる特殊能力を持つ存在で、書いた小説を具現化することができると知らされる。また、小説が具現化すると同時にデッドラインと呼ばれる締め切りも発生し、完成できなかった小説はこの世から消えてしまうらしい。
零はその小説家をサポートするため派遣された『編集者』だったが、ヒロイは小説を書くことを断り、その場で零と別れてしまう。
しかし翌日、編集者の仕事で迎えに来た零と一緒に登校したヒロイは、会話の中で、零が小説にかける覚悟や、なにか事情があることに気づく。
その直後、ヒロイは海賊に「心の宝石」を奪われ生気をなくしたクラスメートを見かけ、本当は誰より子どもの心を大切にしてくれるはずのキャラクターたちと話し合おうとするが、逆に自分も「心の宝石」をとられてしまった。
精神的に追い詰められるヒロイのもとに零が駆けつけ、ヒロイは小説をやめた理由、零は自分のせいで今まで担当した小説家が一人もデッドラインまでに書き終わらなかった過去を互いに吐露する。
それでも「ヒロイの小説は面白かった」と言ってくれる零に、ヒロイは小説を書き上げ、ダイヤモンドたちの存在を絶対に消させないと覚悟を決める。
一方、ヒロイの「心の宝石」が今までで一番眩しくなっていることで、海賊たちもそれを奪おうとやってくる。
零は『編集者』として作品が書き上がるまでそれを食い止め、やがて今まで通りの明るいキャラクターが戻ってきた。
最後に自分が生み出した海賊たちに「大好き」と「ありがとう」をめいっぱい伝え、ヒロイは小説を書き上げる。
そして零はヒロイの専属編集者として、これからもバディを組むことになるのだった。