あらすじ
「その力は『治癒』ではない、『浄化』の奇跡。価値も分からず手放した代償は、国の滅亡。」
聖女候補の伯爵令嬢エルネスタは、強力な治癒魔法を持つ妹に比べ、その力が微弱であると家族や婚約者である騎士団長から蔑まれていた。
そしてついに、妹が正式な聖女に選ばれた日、騎士団長はエルネスタに婚約破棄を突きつける。「聖女の姉というだけでお前と婚約していたが、もう用済みだ。微力なお前は国の恥だ、出ていけ」
全てを失い、雨の中を追放されたエルネスタ。しかし、彼女の力は傷を癒す【治癒】ではなく、呪いや毒といった根源を消し去る伝説の力【浄化】だった。
時を同じくして、隣国の王子が魔王軍の呪いで不治の病に倒れる。どの国の聖女も癒せないその呪いを解けるのは、世界でただ一人、エルネスタだけ。彼女を追放した国は、国宝級の力を自ら手放したことに気づき、血の気も引く思いで彼女を探し始めるが……。