あらすじ
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、出来事とは一切関係ありません。
五十嵐タケトはバスケ部でシューティングガードを務める小学6年生。NBAの知る人ぞ知るノヴァスというチームの名シューター、ケイ・スターに憧れ、3ポイントシュートの美しいフォームに心奪われるが、自身は3ポイントが苦手。そんなタケトの生活は、母、美咲の再婚で一変。相手はアメリカ人歴史学者のデイビッド。父を亡くして4年、母との二人暮らしに慣れたタケトは、新しい家族にモヤモヤを抱える。デイビットの娘、サラとの初対面も不安だったが、彼女は日本語が上手で、タケトもハマっているアニメ『星の守護者たち』の大ファン。さらに、ノヴァスが地元チームゆえにケイ・スターのことを知っていて、バスケのトリビアやキレのあるプレーでタケトを驚かせる。
物語は、タケトとサラが物置で古いバスケットボールを見つけることから動き出す。ボールには「Jay Starr 1946」とサイン、縫い目に「34-39-46」の数字が刻まれている。デビッドによると、ボールは1946年の米軍と広島の人たちとの親善試合に関係し、ジェイ・スターはケイ・スターの祖父かもしれない。タケトは謎に引き込まれ、父の思い出や再婚への抵抗が薄れていく。ある日、平和記念公園の被爆イチョウの近くの草むらでで、「34-39-46」と刻まれた小さな石と金属ケースを発見。ケースには、1946年の米兵ジェイ・スターの手紙が。二人は仲間コウタ、ユキと探偵団を結成し、蝉の声響く広島の夏、原爆ドーム、被爆樹木、広島城、縮景園を巡り、ジェイとハルの悲恋を追う。ケンジら不良との対立を乗り越え、タケトとサラは互いの喪失(父と母の病死)を初めて告白。ジェイの日記が明かす「未来の子どもたちへの希望」に導かれ、探偵団はハルの平和への願いを継ぐ。夕暮れの広島で、タケトがサラを「妹」と呼び、絆が深まる。
過去の誤解を越え、愛と希望が広島の心臓に刻まれる物語。