あらすじ
「もー! グレイグなんて知らない! 勝手にしなさいよ!」
肩を怒らせて商店街から去っていく姉のメルディに、心の中で舌を出す。
冬休み明けに再開する寮生活のために買い出しに来たのだが、意見が衝突してしまったのだ。
一人残されたグレイグは、ふと己の黒歴史を思い出す。
メルディはヒト種、グレイグはデュラハン。幼い頃は種族の差なんて気にしなかったのに、成長期を迎え、力の差が大きくなるにつれて、メルディを見下すようになり、姉と呼ばなくなった時期があった。
何がきっかけで、もう一度「お姉ちゃん」と呼ぶようになったんだっけ——?
※別作『歳の差100歳ですが、諦めません!(https://ncode.syosetu.com/n5540ji/)』の、ほのぼの異種族姉弟話です。時系列は87場の後ぐらい。お気軽にお読みください。
※登場人物まとめ↓
メルディ・ジャーノ・アグニス(19)
グレイグの姉で、レイの妻。赤茶色の髪と煉瓦色の瞳を持つヒト種。デュラハンの防具職人。たとえ自分よりガタイがよくなろうとも、弟は可愛い。
ゲオルグ・グレイグ・リヒトシュタイン(17)
メルディの弟。紺色の全身鎧を着たデュラハン。顔はなく、首から上には可視化した魔力の闇が漂っている。魔法学校4年生。口うるさい姉に辟易しつつも、なんだかんだ慕っている。
レイ・アグニス(142)
メルディの夫で、メルディとグレイグの父親の親友。金髪緑目のハーフエルフ。姉弟喧嘩に巻き込まれるも、慣れっこなので動じていない。