あらすじ

麗しき文化と古の魔導が今もなお息づくルーセント王国。その心臓部とも言える王都ミリアンでアリスティア・サージェンは五十歳になり、穏やかに微笑み、誰よりも気高く生きる公爵夫人として、三人の息子たちとその家族、そして愛らしい孫たちに囲まれ、穏やかな日々を慈しんでいた――あの日までは。

孫ラフィエルを襲った魔獣。その命を守るため、彼女はかつて親友ロゼットと学生時代に作った、未完成の対人誘拐用爆弾を使った。自らの命と引き換えに孫と護衛を守ったはずが、目を覚ましたのは――学園時代からの親友ロゼット邸の門前。
その日は、自らの“葬儀”が執り行われた日であり、アリスティアは「死んだことになった自分」を知る。

時魔法も若返りも国家機密級。秘密を守るため彼女はサージェン公爵家には戻らず、フィニス侯爵家の“養女”として、第二の人生を生きる事にした。

けれど、その裏で、冷静沈着と恐れられた夫クラウスは、妻の不在に静かに、そして確かに焦燥と後悔に苛まれていた。

――過去と未来が交差するなか、やがて子どもたちは気づき始める。そこにいる“彼女”こそ、自分たちの母だと。

誰かのために生きてきた、ひとりの優しき女性が、
“今度こそ自分のために”選ぶ道とは何か。

これは、愛し、守り、捧げてきた人生の、その先にある「もう一度のはじまり」

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アルファポリス
アルファポリス2025/08/30
  • 現在の作品公爵夫人、爆発により時を遡る