あらすじ
技術が進んだ未来、「一年邂逅プロジェクト」により、亡くなった人と一年だけ共に暮らせる時代。
上谷みちる(かみたにみちる)は、二年前に病で亡くなった恋人・上林春澄(かんばやしはすみ)との再会を願い、申請を通す。
待ち合わせは、中学時代から二人の“場所”だった丘の一本桜の下。触れられる体温の驚きと、埋まらない二年の空白、そして月に一度訪れる四十八時間の離別——四季の行事と日常を重ねるうち、二人は「言えなかった言葉」と向き合い、「やり直す」のではなく「もう一度恋をする」ことを選ぶ。
やがて満了日が迫る冬の終わり、桜が満ちる朝に感謝と告白を手渡し、涙と笑顔で別れを迎える。残されたみちるは、春澄から受け取った勇気を胸に前を向く——“失った先の一年”を甘く切なく描く、再会と別離のラブストーリー。