あらすじ
地方都市で平凡な生活を送る会社員・秋山翔太は、友人から奇妙な仮想通貨「OROBOROS(オロボロス)」を紹介される。
「必ず増える」「暴落しない」——金融の常識を覆すその通貨は、SNSや掲示板を中心に密かに熱狂を呼んでいた。
半信半疑で投資した翔太だったが、わずか数日で資産は何倍にも膨れ上がる。
群がる「イナゴ投資家」たちの狂騒の中、翔太は次第に家族にすら隠れてオロボロスへ全力投資していく。
しかし、投資家仲間が次々に事故死や失踪を遂げる中、翔太のウォレットにはなぜか不可解な入金が繰り返される。
チャートは蛇が尾を飲む輪のように「必ず戻る」挙動を見せ、そのロゴが時折、生き物のように蠢いて見える。
富か、命か。
翔太が最後に選ぶのは、自らの未来か、家族の絆か、それとも「輪の外」へ抜け出す道か。