あらすじ
かつて人類はアルテリア大陸を支配しようとしたが、魔獣と呼ばれる存在の出現によってその夢は潰えた。魔獣は魔獣深度という危険度で示され、数字が上がるほど討伐が困難となる。人々は聖都を中心に暮らし、辺境に追いやられた者たちは常に魔獣の脅威にさらされていた。
アルトは聖都の騎士であり、数々の戦場を駆け抜けた実力者だった。しかし彼が剣を振るった果てに残ったのは、仲間と民の死、そして絶望だった。守るべきものを守れなかったその傷は深く、彼は剣を振るうことを自ら手放してしまう。
やがて辺境の町・エディンへと派遣されたアルトは、昼から酒に溺れ、何もせずに過ごす。町人からは無能と蔑まれ、失望を集めるばかりだった。だがそれは彼にとっては心地よい逃げ場所でもあった。
そんな中でアルトの前に現れたのは町長の娘リディアだった。幼いながら魔獣を討ったと称えられ、人々は彼女を英雄視する。アルトは彼女の姿にかつての自分の理想を重ね、剣を教えるべきか迷う。しかし彼女を導けば、同じ絶望の道へと追い込むかもしれないという恐怖に囚われる。
やがて訪れる魔獣の襲撃。リディアをはじめ町の人々が絶体絶命に追い込まれた時、誰もが無能と嘲っていたアルトが剣を取る。
聖都の騎士として培った圧倒的な力。そして心に刻まれた深い傷。
それでもなお、再び剣を振るう決意を迫られるアルトは過去と向き合うことになる。