あらすじ
一之瀬 璃海はアラサーの地方公務員。生真面目で優しい性格だが、人付き合いはあまり得意ではない。早くに両親を亡くした彼女には、親代わりになり大切に育てた妹 真白がいた。
高校卒業後都心の大学に入学し、一人暮らしをはじめた妹も来月二十歳になる。
離れてからは連絡も少なくなり、帰省も年末年始のみ。少し寂しくは感じるものの、これも親離れならぬ姉離れなのだと、その成長を喜びつつ、穏やかな日常を送っていた。
そんな平穏な生活を打ち破ったのは、妹の友人からの一本の電話だった。
『真白さん、先週から連絡がつかないんです。学校も来ていなくて。もしかしてそちらに戻っていませんか?』
単なる家出なのか、何かの事件に巻き込まれたのか。手がかりを求める璃海は、やがて真白の暮らす『もう一つの世界』の存在を知ることになる。