あらすじ

勇者一行が酒場で祝杯をあげている最中、突如としてシステムの異常を告げる「監視の水晶球(Nagios石)」が鳴り響く。原因は、サーバの奥底に巣食う[demon_process]、通称ゾンビデーモン。 ソーサレスのリモート魔法(ssh)は謎の結界に阻まれ、一行はデーモンを直接討伐すべく、「ダンジョン」と化したデータセンターへと直接乗り込むことを決意する。 そこは、他のパーティが傷つき撤退し、パワポを聖剣とするSIer貴族が闊歩する危険な迷宮。幾多の困難の末にゾンビデーモンと対峙するも、それを討つべき聖剣killコマンドはシステムに存在しなかった。絶望の淵で、仲間であるドワーフが古の呪われたソースコードから新たな剣を鍛え上げ(ビルドし)、ついに勇者はデーモンを討ち滅ぼす。 だが安堵も束の間、システムの断末魔は、無差別に味方のプロセスを刈り取る死神「OOM Reaper」を呼び覚ましてしまう。万策尽きたその時、システムの深淵よりカーネルの精霊「リーナス」が降臨する。 精霊は圧倒的な力で死神を消滅させるが、力任せの戦いしか知らぬ勇者たちを「愚かだ」と断罪し、敗北を言い渡す。失意のままダンジョンを出た一行が目にしたのは、その精霊と、IT業界の貴族たるSIerとの新たな戦いの幕開けだった――。 これは、剣と魔法、そしてコマンドが交錯する世界で、システムを守るために戦う技術者たちの、栄光なき叙事詩である。

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小説を読もう2025/09/19
  • 現在の作品勇者パーティ、現地サーバ障害対応にて