あらすじ
「私は婚期を逃した行き遅れよ。今さら、誰に好かれなくても構わないわ」
黄金の髪に青い瞳、家柄の最高傑作と謳われた姫シリ。
しかし彼女は馬を駆け、戦術を語り、規格外の気性を隠さなかった。
二十歳の春、彼女の縁談が突然決まる。
相手は辺境の若き領主――鉄仮面のように無表情な男、グユウ。
輿入れ、挙式、そして初夜・・・。
すべては失敗に終わったかに見えた。
だが、無口な領主の胸には、誰よりも深い優しさが秘められていた。
「そのままで良い」
「・・・似合う」
乳母エマだけが見届けた、政略結婚から始まる二人の十日間。
これは、不器用に結ばれていく愛の物語。