あらすじ
高校一年生になった柏崎源次は、今日も鏡の前で自分が男の姿をしていることに幻滅する。男の格好をして、男として学校に通い、男友達と男らしい話をする。それが普通とされている現状が、ひどく嫌だった。
柏崎は、誰にも言えない秘密を持っていた。それは、自分の本当の性が女性である、ということだった。
ただ、そんな状況を知らず、部活に入っていなかった柏崎に声をかけたのは、同じクラスメイトの遠藤くんだった。彼もまた部活に入っておらず、いわば帰宅部の仲間を探していた。彼と柏崎はカフェが好きという共通点があり、仲良くなる。
後日、遠藤くんは柏崎を隠れ家みたいなカフェに誘い、ここに通うことで自分は変われたのだと話す。彼もまた、世間とはズレた生き方をしてきた。それを知った柏崎は、遠藤くんの光る笑顔にも惹かれて、彼のことを好きになってしまう。
心だけでなく、姿まで女性になりたい。しかし、自分一人では術もわからず、それでも憧れを抱き続けた彼の前に、一人の女子生徒が現れる。彼女が放った一言から、柏崎は呪縛から解かれたように本心を浮かび上がらせていく。
目に見える性と、目に見えない性。二つの性を抱えて生きる青年の、本当の自分探しをする青春物語。