あらすじ
社会人として日々を忙しく生きる女性・風(ふう)は、ある日突然、赤黒い空と血塗れの大地が広がる異世界に転移してしまう。
硫黄のような匂い、遠くから響く断末魔の悲鳴、そして這い寄る魔物たち。
そこは、かつて風が夢中になってプレイしていた乙女ゲームの世界にどこか似ていた。
だが――この世界は、完全に“何かがおかしい”。
本来、光と音楽、華やかな恋に満ちた理想のファンタジーだったはずの世界は、今や崩壊して滅亡寸前、大地も人々も絶望に染まっていた。
そして、この世界で出会った「推しキャラ」――勇者アレクシスもまた、笑顔を忘れ、冷たく殺気立った剣士となっていた。
風は、アレクシスの背を追いながら、世界を蝕んだ「バグ」の真相に迫っていく。
そして、わずかに残された彼の心を、少しずつ取り戻そうと奮闘する。