あらすじ
この世は黒き瘴気に満ちていた。
大地を腐らせ、海を濁し、空を閉ざすその影に、人々は怯え、夜ごと滅びの夢にうなされた。
見かねた神が人々を救った。
だが、やがて物語は歪められ、真実は霧の向こうへと消えていった。
残されたのは「災厄の影」の御伽噺だけ。
語り継がれるのは恐怖と戒め――希望のことは、誰も知らない。
幾千の命が奪われ、祈りさえ届かぬ日々。
それでも抗おうとする者たちがいた。
光を求め、未来を信じ、ただ歩みを止めなかった。
これは、語られなかった昔話。
決して英雄譚ではない――
けれど、確かにあった物語。
※本作は物語の真実が少しずつ明かされていく構造です。ネタバレを含む感想や解説は、最後まで読んでからお楽しみください。