あらすじ
あらすじ
貧しい農家に生まれた少女・陽奈(ひな)は、幼くして天川遊郭へと売られ、禿として「三武屋」に迎え入れられる。
そこには、優しく包み込むような母花魁・義屋姫、そして祖母のように見守る乃花姫、さらにその母である華麗姫ら、幾世代に渡り芸と情を受け継ぐ女たちがいた。
やがて陽奈は、花魁「愛娠姫(あみりひめ)」として人々を魅了し、遊郭の頂点に立つ存在へと成長する。
しかし彼女の手記に綴られるのは、華やかな宴の裏に潜む孤独と葛藤、そして「母」として娘・加那、孫娘・萌愛へと命と芸を繋いでいく強い願いだった。
時を超え、陽奈の遠い子孫である美奈と穂奈は、一冊の古びた手記に出会う。
それは「誰に読まれなくてもよい」と綴られながらも、数百年を超えて彼女の声を未来へと運んできた証。
日記の中の呼びかけに耳を澄ましながら、二人は陽奈の人生から「芸を受け継ぐこと」「母であること」の意味を見出していく。
袖にこぼれた涙が乾くことなく、時代を超えて受け継がれる。
これは、一人の禿少女が生きた証を記し、未来へと繋いだ「露袖」の物語である。
登場人物
陽奈 ひな
この物語の主人公
貧しい農家の生まれで両親がお金の為に陽奈を売り、
遊郭へと売り飛ばされて最終的には天川遊郭の「三武屋」の8代目花魁となる。
義屋姫 よしやひめ
天川遊郭の2大名店の1つである「三武屋」の7代目花魁で、
陽奈の天川遊郭での母親でもある。
乃花姫 のばなひめ
天川遊郭の「三武屋」6代目花魁で冷静で人を見る目があり、
若い時は三武屋を天川遊郭の1番店にしたほどの実力者でもあるが、
義屋姫の実の母親で
陽奈の天川遊郭での祖母でもある。
華麗姫 かれんひめ
天川遊郭の三武屋5代目花魁で性格は義屋姫と瓜二つ
乃花姫の実の母
義屋姫の実の祖母
陽奈の天川遊郭でのひい祖母でもある。
加那 かな 花名:時羽姫 ときわひめ
陽奈の実の娘
天川遊郭の三武屋9代目花魁でもある。
萌愛 もな 花名:元宿姫 きすきひめ
加那の実の娘
陽奈の実の孫娘
天川遊郭の三武屋10代目花魁
子孫
美奈 みな
陽奈の26代後の子孫で世界の伝統芸能を研究している研究者
穂奈 ほな
美奈の妹
琉球舞踊家で玉城流穂光乃会(たまぐすくりゅうほこうのかい)初代家元
美穂奈 みほな
美奈と穂奈の母親で陽奈の25代後の子孫
「ラブリー三武」と言うキャバクラの経営者
その他
三武美恵 みたけ・みえ
三武屋の女将で経営者
小玉姫 こたまひめ
陽奈の母・義屋姫のライバル花魁
天川遊郭の2大名店の1つで三武屋のライバル店「山田屋」の7代目花魁
密かに義屋姫の事を姉のように慕っている。
想心姫 そうしんひめ
山田屋6代目花魁
乃花姫のライバル
小玉姫の母
月明姫 けめるひめ
山田屋5代目花魁
華麗姫のライバル
想心姫の母親
小玉姫の祖母
友蘭 ゆうらん
山田屋8代目花魁
陽奈の親友
小玉姫の遊郭での娘
乃世叉 のよしゃ
山田屋の9代目花魁
友蘭の実の娘
加那の親友
音恩 ねおん
山田屋の10代目花魁
乃世叉の実の娘
友蘭の実の孫娘
萌愛の親友
鎌田屋 雲明 かまだや・うんめい
山田屋の女将
三武屋の女将の事をライバル視している。
その他2
和桜姫 わおうひめ
三武屋の初代花魁
性格は温厚で優しい
実は陽奈の遠い実の先祖でこの人こそこの物語の裏の鍵を持つ人間。
和藤姫 わとうひめ
山田屋の初代花魁
性格は明朗快活で人想い
和桜姫の実の妹で山田屋の基礎を作り以後山田屋に影響力を残す。
山田小巴里 やまだ・こえり
ラブホテル「山の田」経営者で美穂奈とは代々の親友であり幼馴染。
友蘭の25代後の子孫でもある。