あらすじ
稲米が巨大な獣と化し、人の暮らしを脅かす時代。
人々は“穂成”と呼ばれる稲獣を刈り、わずかな米を得て命を繋いでいた。
羽鳴村の青年・穂鷹の土地に現れるのは、毒性の強い“赤穂成”ばかり。
村人は食すことができず、常に飢えと隣り合わせだった。
ただ一人、穂鷹だけが赤米を喰らい続け、やがて常人を超える身体能力を得る――。
冬を目前に、穂鷹は栄養価の高い“銀穂成”と邂逅する。
そこで出会ったのは、国家直属の刈人隊。
「必要分を刈ればいい」と言い放つ彼らと、飢えに苦しむ村。
相反する正義の狭間で、穂鷹はただ一つの問いに向き合う。
――この命で、何を刈るのか。