あらすじ
神と人と魔とが交錯する世界――。
人々は、形なき“霧魔”の脅威にさらされていた。
外遊から戻ったばかりの禛国の皇子・祛白夜は、異母弟の閃夜と共に父皇の召喚を受ける。
命じられたのは、国の東部を守護する有力士族――冰家の公子・柳影と主従の契りを交わすことだった。
祛と冰、両家は霧魔から人々を守ることを帝神により定められた両輪。
それ故、禛の皇となる者はその力を示さねばならず、それは冰家の協力なくしては成立しない。
その直系たる柳影を従えられれば、皇太子の座は一気に近づく。
気乗りしないながらも命に従う白夜と、野心に燃える閃夜。
だが柳影は―― 「世俗の争いに巻き込まれるつもりはありません」と、拒絶する。
柳影には、表舞台に立てぬ秘密があった。
しかし三人の運命は、封じられた神を巡る、神々と魔の闘争へと、否応なしに絡め取られていく。
無口な皇子✕男装令嬢――宿命に抗う主従が挑む、神秘と陰謀渦巻く東洋風恋愛幻想譚。