あらすじ
人は、生まれながらに「嘘族」と「真実族」に分けられる。
嘘族は真実を語れず、真実族は嘘を語れない。
掟を破れば喉が焼かれ、二度と声を失う。
契約は絶対であり、人を殺めることは禁じられていた。
——はずだった。
ある日、村の象徴である鐘楼の下で、一人の少女が死体となって発見される。
「人を殺めてはならない」世界で、禁忌が破られたのだ。
事件の調査と裁判が始まる中、青年セラは真相を追うことになる。
彼は真実族として生きてきたが、ひとつだけ誰にも明かせない秘密を抱えていた。
——嘘も真実も語ることができるという、ただ一人の異端の力を。
秩序に縛られた世界で、人はなぜ嘘をつき、真実を語るのか。
そして「嘘と真実の果て」に待つものとは——。