あらすじ
『魂を喰らう傀儡師』あらすじ
明治維新後期、文明開化の波が都市を照らす一方、地方の村々には古き闇が根深く残っていた。
その村はずれの森の奥に建つ古びた洋館には、黒髪の絶世の美女——雅が住んでいる。
彼女は代々伝わる秘術を継ぐ「傀儡師」。その人形には魂を宿すことができ、依頼者の望みを叶える力を持つ。
だが、報酬は金銭ではない。
彼女が求める代価は——依頼者の「魂」。
ある夜、妹を病から救うため、一人の若者・藤吉が館を訪れる。
彼は雅に「魂」を差し出す契約を迫られ、迷いながらも妹を想ってその条件を受け入れてしまう。
やがて藤吉は妹の命と引き換えに、自らの魂を少しずつ失い、やがて彼女の操る「傀儡」の一体へと変貌していく。
一方で、雅自身にもまた秘められた過去があった。
彼女はかつて人間として愛を知り、喪失を経て「魂」を糸に縫い留める術を受け継いだ女。
彼女が傀儡を作り続ける理由は、単なる欲望ではなく「永遠に失いたくない愛」を追い求める哀切な祈りでもあった。
物語は、藤吉が魂を削られながらも真実に迫ろうとする姿と、雅の孤独な宿命が絡み合い、
やがて二人の運命が大きな転換を迎える。
——魂を差し出す者と、それを喰らう者。
その先に待つのは、救済か、それとも永劫の呪縛か。
ダークファンタジーです。