あらすじ
婚約破棄によって王都を追われ、田舎に戻った辺境領主の娘フィオナ。失意のなか畑を耕し、自分の手で生きていこうと決意する。だが最初の収穫を迎えたその日、突然現れた騎士団長レオンが野菜を欲しがり、さらに宰相家の次男や辺境伯の三男、竜騎士など、次々とイケメン貴族が押し寄せてきた。
彼らの目的はただ一つ――フィオナの畑で育つ“特別な野菜”。それは疲弊した体を癒し、呪いを祓う不思議な力を秘めていた。やがて村には貴族軍団とその従者たちが滞在し始め、宿屋も市場も大混乱。畑は守るどころか毎日が騒動の連続となる。
収穫祭では野菜を巡って奪い合いが起こり、フィオナの怒りが爆発。しかしそのとき、野菜が放った光が人々の目に明らかとなり、国を蝕む呪いを解く鍵であることが判明する。王都に招かれたフィオナは、病に伏す王を自らの野菜で救い、国の希望の象徴となった。
だが彼女が選んだ道は「英雄」ではなく「農婦」として生きること。
「私は畑を捨てない。土と共に生きる。それでも隣にいたいなら、一緒に野菜を育ててください」
イケメン貴族軍団は笑顔で応じ、愛と野菜に彩られた新たな日々が始まる。