あらすじ
斜陽に照らされた教室で、原稿用紙が舞う。
その中で現れたのは、艶やかな黒髪を持つ不思議な少女――鳴宮叶芽。
「私を、物語にしてほしい」
彼女の言葉をきっかけに、主人公の高嶺真澄は、彼女を題材にした物語を書き始める。
だが、彼女はただのミューズではなかった。
原稿に込められた文字を喰べるように読み上げていく。
「未来なんて分からないよ。だからせめて――最後くらい、綺麗な物語にしてほしい」
彼女の抱える秘密と、物語に託された願い。
そして終わりを求める彼女と、始まりを描こうとする彼の対立は、やがて一つの結末へと収束していく。
青春と幻想が交錯する、未完成のラブストーリー。
これは、一人の少女を小説に変えることで始まる、最後の恋の物語。