あらすじ
佐藤健太(さとうけんた)、28歳。低学歴、低収入の契約社員。彼の生き甲斐は、ただ一つ、オンラインゲーム『レジェンド・オブ・ヒポポタマス』だけだった。ゲームの中で唯一無二の親友と認める「ハヤト」との共闘だけが、空虚な現実を忘れさせてくれる瞬間だった。
ある日、健太の元に、ハヤトの母親から一本の電話が入る。ハヤトがステージⅠの胃がんになったこと、そして、病院の治療を全て拒否し、「奇跡の水」を謳う代替医療に傾倒していることを知らされる。楽観視していた健太だったが、再会したハヤトは、もはや別人だった。吐血を「好転反応だ」と笑い、SNSの閉鎖的なコミュニティで洗脳され、家族の説得にも耳を貸さない。健太の必死の説得も、学歴コンプレックスを突かれ、無残に論破されてしまう。
友の命が、刻一刻と、ただの水と偽りの希望によって削られていくのを目の当たりにした健太は、ついに最終手段に出る。だが、病院に運び込まれた時には、すでにがんは全身に転移し、手遅れだった。
親友の葬儀で、健太は誓う。法が裁けないのなら、俺が裁く。ハヤトを殺した、医療詐欺師どもを、一人残らず、この手で地獄に送る、と。
※
この作品は全ての代替医療を否定する意図で書いたものではございません。
私は医療従事者ではありません。作中の記載事項には細心の注意を払っておりますが誤りや誇張された表現が含まれております。
医学に絶対はありません。現時点で正しいとされている知見も後ほど誤りであったと判明することもあります。一創作としてお楽しみください。
1人でも医療詐欺の被害に合う方を救う一助になれば幸いでございます。